ぼくの楽器

AtlansiaのPegasus とSteinberger GM-4T(Reissue2002)

Atlansia Pegasus

美しいでしょ。ね?すごいでしょ。ペガサスです。スペックは以下(メーカーのH.P.から引用しました)●BODY材..............ALDER 45MM , MATERIAL OVER 10YEARS●NECK................CANADIAN HARD ROCK MAPLE●FINGERBOARD.........EBONY 指板面円錐状 300-400R●SCALE ( 0F-B )......648MM ( 25.5INCH )●WINDER..............GOTO ●TENSIONER...........BAR TYPE ●STRING NUT.........FLOYD LOCK NUT●FRET................JUMBO SBB-215●POSITION MARKER....SIDE ONLY 5MM DOT●PICK-UP.............ATLANSIA ORIGINAL HB●TAILPIECE...........●TREMOLO.............GOTO TREMOLO FLOYD ROSE●BRIDGE..............●METAL COATING.......BLACK ●CONTROL.............1V,2EQ, 1BALANCER ,COIL TAP SW, ACTIVE●FINGER-REST.........NONE●HI-POSI CUTAWAY....PARABOLA CUTAWAY ●BODY-FINISH.........URETHANE MAT GREEN & RED●NECK-FINISH.........URETHANE MAT
●NECK JOINT..........PLATELESS ATLANSIA ORIGINAL BOLT JOINT●CASE................WITH SOFT CASE●GUARANTEE...........5 YEARS●WEIGHT..............●SIZE...............●PRICE...............\285,000(本体価格),\299,250(税込み価格)

音はね。凄いです。いずれ音源をアップしますが。太い。アコースティック度が高い。倍音もくまなく出るし、邪魔な高音はボディーに吸い込まれている感じ。生音は僕が知ってる限りのソリッドのギターの中では、一番大きいです。箱物並みに鳴る。もちろんそれより引き締まった音です。箱物の腰の無さと言うか、弦の細さの音を、ソリッドの密度の濃い音に変えたような音です。生音を少し柔らかくした音がそのままスピーカーから出ます。

ボディーとネックのジョイント、接点、接面部が写真で分かるかちょっとアレなんですが・・・。とにかく、ジョイントしてるのに、ボディーからネックが生えてるようなつながり方。ボディーに対してかなり深いジョイントだけれど、接点に全く、遊び、隙間がないです。塗装で埋めているわけではなく、二種類の木材がお互いにぴったりと吸着している感じ。うん。やっぱり、ボディーから生えてるようなネックです。

コントロールは、手前からバランサー、アクティブのEQ、Low、Hi。で、ヴォリューム。ミニ・スイッチは三点(6本足だと思う)で、それぞれ、ハムのシングル選択(4つのシングルを選択。ハムとシングル等)。バランサーの機能とあわせてかなりのバリエーションがあります。基本的な音がしっかりしている。凄いのは、リアでもフロントでも、色は変わるけれど、どちらも拾っていない音質が無い感じ。特にリアは、エレキ特有の耳障りなハイ・ミッド(電気っぽい金属音)を感じさせない、独特な張りのある音。

ピックアップはAtlansiaオリジナル。ロー・ノイズというより、ハム状態では、ほぼ無ノイズ。EMGより、楽器的な音域を拾っている印象。出力はEMGよりクリーンなまま、かなり大きい。EQはかなり効くけれど、クリーン状態で最大にしても、音が割れないです。アクティブだけれど、電気臭さがない音。エレアコをもっとアコースティックにして、引き締めたような音質。伸びます。

それぞれのコントロールの角度と硬さも微妙に違う。バランサーは柔らかく、ボディーに対して、少し上に傾いているので、回りやすく、EQはほぼ垂直で固め。それぞれ、センタークリック。ボディーの肘、腕の当たる場所に、ローズ・ウッド(黒檀?)で肘当てがついている。これも、美しい。鳴りにも多少影響しているでしょう。

ボディー、ネックはオイル仕上げ(ウレタン?とスペックにはありますが。よく分からないけど、マットで手触りが気持ちいい。落ち着いた光沢)。若干太めのネックで、安定度も高い。最近(2月)の気温差でどう動くか見ていましたが、スタインのネックより動きません。ローフレットはスタインより弾きやすい。どこのポジションでも、弦が逃げません。あと、デッド・スポットを捜してみたけれど、今のところ見つからない。弦高は、12フレットで6弦0.9mm、1弦0.75mm。バズは若干出ます(FRTなので、スタインよりテンションがゆるいので)が、充分クリーンなままの音。ネック周りは、とにかく超高精度。しかもネック自体が鳴る。

スペックに、Material over 10yearsとあるとおり、ボディー材は10年以上の乾燥管理(シーズニング)をしている材。見た目より軽い。ネックも同じように乾ききって安定した材でしょう。ネックの木目、乾いた色も美しいです。

ボディーの青い部分と、赤い部分は、ピックアップのザクリ穴から、長いネジで止めているそうです。この形状と接点が、恐らく箱鳴り的な共鳴を出している部分もあるでしょうね。

ボディー裏は、ふたは無し。トレモロのテンションを指一本で調節可。アップ方向へは固定出来ます。「やじろべー」というAtlansiaのオリジナルのシステム(真鍮製)。後付。天空の城ラピュタの、ロボットの人みたいな形をしていて、かわいいです。ネックのジョイントは4点止め。ザクリは高音弦方向に深く。あと、ボディー下にツノがないので、クラシック・ギターのフォームのまま、24フレットまで手を滑らせる事が出来ます。

どこを触っても手触りが良いです。どこを見ても美しい。 ジャックの部品までオリジナル。金属のパイプを竹槍型にカットしてあります。Atlansiaの文字入り。細部の美しさは、パーツ一つとっても高級工芸品級。というか、実用的な芸術品ですね。これは。 鳴りが形になったようなギター。

メイカーのホームページ


Steinberger GM-4T

良いギターです。ひたすら弾きやすい。音はいたって素直。ギター的な音。クリーンはエレアコ的で、エフェクトをかけてもレスポンスが速い。

ヘッドレス・(ヘッド:普通、弦を巻く所、先っちょ:が、無い)ギターというやつですね。ヘッドで弦を巻く代わりに、お尻のほうで、「引っ張って」います。

いわゆる2002年からのリイシュー(再生産)物で、昔のGMとは別物です。出音はアコースティック度が高く、木の音と、倍音が上手く混ざっています。ネックはスタインバーガーの刻印がありますが、実はMoses製です。柔らかいブレンドのグラファイト。ナイフで削れます。トラスロッドが入ってます。安心(昔のスタインバーガーには、トラスは入ってません)。効きも良いです。でも、普通の木よりは硬いでしょう。ネックが鳴っているのが、弾いていて分かる。

僕の印象では、GMは、GLとペガサスの中間にいる感じ。操作性、音も。GLは、ほとんど弦の音しか拾わない感じですが、GMは、それに木の音、鳴りをブレンドした感じ。高音が、ギター的というより、オーディオ的。低音が少々物足りないですが、ボディーを激鳴りの木に変えれば、最強なんじゃないだろうか。今の時点でも普通のギターより鳴りは良いですが。

ファの音がほんとに若干デッドですが、いわゆるデッドスポットというのは無し。分離が良いので、どんなテンション・コードでも素直に出します。

ロング・スケール(648mm)で、弦間ピッチが10mm(ギブソンのレスポと同じ)なので、張りは強く、指は回しやすい。右手も楽。

トランス・トレムの写真。アームで6本の弦を全部、1音下げ、2音下げ、2音半下げ、1音上げ、1音半上げの、ノーマルを入れると6種類のチューニングに一瞬で換えられます。移調(トランス)できると言う事ですね。

下側に出ているツマミ(ノブ)が弦を引っ張っているネジの先端で、これを回す事でテンションを調整してチューニングするわけです。

弦のボールより下に見えるマイナス・ネジが、ボールをホールドしている部品全体を、ネジを軸に上下させる事で、各弦のテンションをさらに微調整する仕組みです。で、アームの付け根についている部品、右側の写真の中央で、なにかをパクってしてるモアイ像みたいな人が、アームのユニット全体を、6つの角度で固定するための「ストッパー」?的な部品。アームでモアイ像みたいな人の部品を、「引っ掛ける突起」から、はずして、アーム・ダウン、あるいはアップして、モアイ像の、おでこ、あるいは、下くちびる、アゴに引っ掛けて、と、そういうわけです。で、ノーマルなユニットのポジション(パクってしてる状態)は、ユニットのスプリングのテンションを調整する大きなネジが、ユニットの下に隠れていて、これを回す事で吊り合わせます。

よくもまあ、こんな事を考えるものだなあ、とも思うし、構造的には、もっと色んなギターに使われてもいいんじゃないだろうか?とも思える、合理的なシステムなんですよね。ただ、弦を張れば、そのまま6つのチューニングに対応すると言うわけではなくて、@普通に「ノブ」でチューニングしてAアームをダウンし、「2音下げのポジション」に固定して、「マイナス・ネジの部品」で2音下げになるようにチューニング。Bアームをアップし、「1音上げのポジション」に固定して、今度は「ノブ」で、普通にチューニング。Cまた2音下げのポジションにして・・・・と、これをかなり繰り返さないと、音は合わない。

2音下げ、1音上げで、それぞれ音を合わせると、「ノーマルのポジション」でも音が合って、他の上下の移調も合う仕組みになっています。ここまでの調整が6本全部すめば、あとは「ノーマールのポジション」でいわゆる普通のチューニングをすれば、各弦の「トランスポーズ(移調)」の関係が保たれたままになります。でも、普通のチューニングの精度まではどうしても行かないです。しかも6本弦だと、あくまで「近似値」的になる。

あと、結局、下げるチューニングだと、押弦の力でずれるし、実用的なのは1音下げまでという感じ。あと、どうせなら、半音下げのポジションを作ってくれればいいのにねえ?ともかく、調整もかなり面倒なので、僕はこの機能はあんまり使ってません。

てか、読んでるだけでも、めんどくさそうでしょ?正直写真と文章だけで説明できる自信がない。ただ、和音を保ったままアーム・アップ・ダウンできるのは、面白い響きだし、ちょっとしたトレモロ的な使い方でも、綺麗に揺れるのは確かですね。

あと、専用弦(ダブル・ボール:弦の両端がボールで締めてある弦。トランス・トレム用は、各弦の長さが決まっている。だから高いわけね・・・)以外の弦を使う場合、ヘッドの部分に、アダプター(6角レンチで弦を固定する部品)をつけられます。これを使うと、トランス機能はほとんど使えない。ノーマルと1音下げだけならなんとかなるので、アダプターを使う時は、僕はそうしてます。

これがね、再発のGMは、そのアダプターと規格があってなくてね、アダプターを固定する突起の入る穴があって、再発のGMのヘッドの部品はその穴が小さくて、で、わざわざ広げてもらったんですが。そしたら、最近入手したアダプターは、その突起を「細く」してました。この辺の経緯は良くわかんないなあ。突起を細くするより、穴を広げる方が、工作的には全然楽だと思うんだけど・・・まあ、単価の低い方を改造したってことだろうか?

で、弦をネジで(の原理で、弦はねじらず、巻かずに)引っ張ってるので、巻くギア、ペグより、15倍(だっけ?)のチューニングの精度。あと、サドルがローラーに乗っているので、オクターブチェックがこれでもかと言う位細かく出来るので、便利。ちなみに僕は、擬似バズフェイトン・チューニングにしてます。

ペガサスを弾いてからだと、GMは音の太さで少々不満を感じるけれど、単なる優等生じゃない鳴りを持ってると思います。

軽くて、ボディーの据わりがよく、長時間弾いても疲れない。でも、見た目よりは重いと思う(3.5kg)。

難点は、リアのハムと、フロント、ミドルのシングルのバランスが悪い事。リアはフロント、ミドルに合わせてセッティングすると、ほとんどクランチの音になります。フロントのクリーンが美しい。あと専用弦が、普通のダダリオのほぼ2〜3倍位の値段・・・。

GMは道具度が高い。ボディーの材質や作りとかは、まあ、値段相応でしょう(アメリカの原価でね。日本の代理店で買ったら・・・割高だろうな)。ただ、工場出荷時のままだと、弦高は下げられません。要すり合わせ。現時点で、12フレットで6弦0.8mm、1弦0.75mm。

トラスロッドが入っているおかげで、弦高がシビアにセッティング出来るのはありがたいです。GLだと一点しかポイントが作れないけど、現行のGMは、トラスとサドル両方でかなり細かく弦とネックとの関係を調節出来ます。

実はこのGMは僕は二本目。GLのデッドストックを入手して、一本目は売りました。で、GLをしばらく使って、やっぱり・・・とGMに戻ってきた。GLはペガサスを売ってくれた友人が使ってます。僕はGMが合うみたい。

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