●ギター・リードシート奏法(仮名)(スタンダードジャズ,あるいは、ジャンルを問わず、コード付きの一段メロ譜のソロ・ギター化の技法)。

概論・導入(この辺は誤解を呼ぶ表現があったみたいなので、後日書き換えるね、てか、楽譜とかのせるようになったら、全部書き換えなんだけど)

「リードシート奏法」って言うのは、つまり・・・ 「ジャズってよくわからない」「ブルースのアドリブは出来る。スパニッシュっぽいコード進行でも行ける。キーが決まってればアドリブは弾ける。でも、ジャズって??」と言う人や、「ソロギターの楽譜を買った。けど、これを弾けるようになってもネタが一つ増えるだけだなあ・・・」と言う人。「ジャズのコピーはしたけど、自分でアドリブしてって、出来ない」と言う人に。

あるいは、「コードの本を買ったけど、これをどう曲に活かす?」とか、「コードの本を買ったけど、わかんない、つまらない」とか、「いいコード進行があるけど、それにどうメロディーをのせたらいいかわからない」「そもそも、コード進行って何なの?何の役に立つの?」と言う人に。

常々思うんだけど。ジャズの教本、あるいはポピュラーでもなんでも、コードの教本とか。アドリブ教本とか。本当は、もっと楽に、「どう使うのか」「何の意味があるのか」が、音と楽器でわかる方法があるのに・・・。

それは、単純で、整理された方法で、「曲」を弾く事。まずはそれ。

で、リード譜(メロ譜とコードだけ。いわゆる、うた本だよ。ポップスでも何でもいける。もちろん、クラシックでも行ける)を「自分で」コードとメロディー、そこで必然的なリズムで、一人で弾く、という事。方法を「使う」わけ。

「曲」をソロで、つまり一人で弾く事無しに、一人で充分な表現をする事無しに、「アドリブ」「セッション」「バンド」の方法を勉強するのは、どう考えても無理があるでしょう?もし、コピーの延長にしか、アドリブやらがないとしたら、それは、自分の中から出てくるものじゃなく、ジャズ研、先輩、先生、その他諸々のある種の強制力の中で、植えつけられたパターンでしかない。

もちろんそれが悪いわけじゃないです。ジャンルの中での平均点や、優等生を目指すならもちろん、それも良いと思うし。「憧れの○○のようになりたい」のも、もちろん自然な事です。

そういう価値観は、とりあえず置いておいて。

ともかく、「曲」を自分で弾いて、うむ、いい曲だ、いいメロディーで、いい響きだなあ、このリズムだ。

☆ここで断っておきますが、ジャズと言うのが一つの確定した手法を提示しているから、それを「使う」のであって、ジャンルは何であってもいいわけです。むしろ、自分の響きを出すために「使う」わけです。

ともかく、「曲」を掴んで、それに乗って、アドリブはそこから自然に出てくる。特にギターやピアノは、根本的に「ソロが可能な」楽器なのだから。まずは曲を、楽しむ事で把握すること。そのなかで、コード進行って、なんなのか、コードスケールって何なのか、コードの上でメロディーやフレーズを動かすってどういうことなのか、当たり前に、耳と楽器、体で、感覚でわかってくる。

バンド主体のジャンルでは、ソロ演奏が、特別視されている?あるいは、教本なんかでは、「基礎を終えてから」みたいな扱いがあるけれど。実は、ソロこそが基礎でしょう。当然だよね。ピアノだってそうだし。

簡単に言えば、初見で(慣れればね)メロ譜をソロギターとして、イントロ・テーマ・アドリブ・テーマ・アウトロと、形式(楽式は色々あるが)いわゆるポピュラー型、ジャズも含む演奏形式で弾く技法。ジョーパス型(あくまで型)のソロ演奏が一番近いだろうか。メロディーとコード(いわゆるコード/メロディー)さらにベースラインの弾き分け(ランニング・ベース/コード)、また、ギター的なアルペジオ、ストローク等々の表現で「曲」として即興で演奏すること。

いわゆるジャズの手法のみで、ジャズの単語、文法に忠実にやれば、いわゆるジャズ「と言われている、呼ばれている」形式にはなるでしょう。

でも、ジャズが持っている魅力は、形式と技術から先へ行ったところにあるので、「奏法」と言う言葉を使う場合は、そういう責任はもてない。


「リードシート奏法」と言う言葉は、イナモリメソッド(Googleしてね)が提唱する方法で、「ピアノでの」「即興的」「編曲法」と言える。簡単に説明すると、第一段階で、コード左、メロ右の独奏。第二段階で、R 7(あるいは3,10)が左、右で3、5、あるいはテンション、7を強拍、コードの変わり目で弾き、メロはもちろん右。つまり、大体一拍目なりの強拍、コードの変わり目でペダルを踏んでコードを弾き、メロへ右が移っていく。コードは基本的に4声体。で必然的に、コードのトップノートは右の小指がほとんど。そこからメロへ。

単純なようだけれど、実はとても実用的。(ところでイナモリメソドの1.2.3と今のところ出てるけど、ソナチネくらいのグレードの人(ひょっとしたらバイエル併用でもいいかもしれない。特に大人なら)でも充分に弾けるし、とってもわかりやすくて、らくちんな上に、しっかりジャズな響きになるので、鍵盤やる人はもう絶対的にオススメ。


☆ギター・リードシート奏法

@それをギターに置き換えると、ペダルがないために、コードフォームを持続させて、トップノートをメロ化すると言う事が第一段階になる。しかし、楽器の性格上、厳密な持続ではない。転回や代理を多用するようになる。しかし、それにはパターンがあるので、そんなに難しくはない。この辺が第一段階。イナモリメソッドのピアノの場合は第二段階まで行ってる。つまり、ギターの4声体は、下二声が、基本形では、

R 7 

R 3 あるいは10 

R 5

のフォームしかない。後はRのオミットがあるだけで、それを入れても、「トップノートが強拍のメロディー」という命題を果たすと、必然的にコードのフォームが、勝手に確定する。ここは重要なんですが、4声体(4つの音を使ったコード)のうち、ルートと強拍のメロディー(どんな音価であれ、トップノートその瞬間は一つ)の二声が決まれば、あとは?単純なことですよね。

もちろん、その中での、ボイシング、つまり連結を意識したフォームの選択の自由度はある。

で、その辺りを色んな曲にあたっていくと、パターンが生まれてくる。そうすると、以下の基本的な技法が実用性を持ってくるというわけ。


Aコードフォームの類型。

多くの場合、例えばロックからジャズの教本などを開いて「こんなコード一体何に使うんだよ・・・」という響きのものがあるはず。

しかし、それを文脈の中で、前後にコードを連結する事で、なるほどという響きになる。響き、ハーモニーと言うのは、相対的なものです。関係の中でしか生きない。もちろん、だからこそ、前後の「関係が薄い、無い」と聴こえる、あるいは、そう聴かせると言う技法も存在する。

基本的なコードは実はそんなに沢山は存在しない。

マイナー(○m)、メジャー(○△、○Maj.○M)、ドミナント7th(○7)

これらの基本的なものの一部が変化する事で、オーギュメント(○+、+5)、フラット5th(○−、−5、♭5)。ディミニッシュ(○dim、等)、

音を加えることで、付加(○add)。そして、テンションの、9th(♯、♭)、11th、♯11th、13th(♯、♭)

三度を基本にして、二度関係を変化音や付加音にしていくシステムの中では、上記のものが基本になる。(四度推積、Onコード、U.S.T.、分数和音等は後述)

で、それらのコードの「押さえ方(フォーム)」は、即、「配置の仕方」なので、コードは無限にあるわけではなく、特にギターの場合、一度チューニングをすれば、弦と弦の関係が0フレットから最終フレットまで、音程関係は変わらない。これは、とても重要で、かつ、とてもありがたいことです。つまり、コード全体を半音上げたければ、半音ずらせばいいわけでしょ。で、「フォーム」をある一定のパターンに従って、「連結」すれば、それは即、「ボイシング(和声実施)」になるわけ。キーが変わっても、その関係は、変わらない。それがギターの便利さ。ちなみにピアノは白鍵、黒鍵盤の関係で事は少々やっかいになる。


で、解放弦を使わないフォーム(理由は後述を)分類してみると。実は殆ど全てが、

1.   3度型

2.   5度型 (7度型、セーハ型)

この二種類に集約される。で、これが枝分かれして、

1. 3度型 →ルートを中指で取る(m79、△79、m79、13th、△79、13th、m7♭5、dim7(これは減7度型、あるいは長6度型(フォーム)とも言える)、69、M7♯11、7th9、7th9♯11、 →ルートを小指で取る(△7)、6弦でルートを小指で取ると(m79) ◎以上特に7thコードでのテンションは任意で半音変化。

2. 5度型 →ルートを人差し指で取る(△7、m7) →5度をOct.↑へ転回、あるいは省略すると、△、mとも、7thで、任意のテンション、5度と順次。つまり、♯11th、13th →5度を転回せず、変化させれば、m6、♭5th型。

一見複雑に見えるコードフォームも、この二種類から、ギターの機能上の必然に従ったもので、あとはルートが省略されたものや、ルートが変化したものに過ぎなかったりする。で、一見複雑に見えるものほど、明確な理由に基づくであることが多い(ここ大事)。そういうものは逆にパターンとして捉えやすいということ。つまり、わかってしまえば楽。

類型化されたフォームは、形だけ見れば、

1. 3度型 

ルート中指  3度人差し指。まれにルート薬指 3度人差し指

ルート小指(まれに薬指) 3度薬指、中指

2. 5度型 (7度型、セーハ型)

ルート人差し指(まれに中指) 短7度人差し指 長7度中指

Rからの音程ダイアグラム(上から1弦)

ダイアグラムを参考に、コードの類型を詳しく。


先ずコードのフォームをおさらいしてみる。「ギターを弾く」という大抵の人ならば、最低限いわゆるローコード(0から3フレット辺りを使う、基本コード)なら迷いなく押さえられると思う。E、Em、G、A、Am、C、D、Dmあと、F。ギターの弾き始めにかならず押さえるコードでしょう。けれど、これらのコードを理解していれば、押さえられない(わからない)コードは無いといってもいい理解というのは、つまり、音程関係で、という事。

基本コード・フォーム・ダイアグラム

いわゆるテンション(7度も含む。9、11、13度の半音変化音含む)、付加音(6、場合によっては9も。定義は後述)、変化音(♭5、#5)等の、ちょっと難しそうなコードは、上記の6種類のコードのそれぞれ一音か二音を上下いずれかのフレットに移動させただけのもので、それらは、後述の3度型の発展系、7度型の発展系以外の殆ど全てを含んでいる。(それらも、一音か二音が1フレットどちらかに移動?ずれる、ずらす事で、全体の指使いが変わるだけのことで、結局、フレットの音程関係が変わらない以上そんなに難しいものではない。むしろ、フレットの音程関係が変わらない、という事を利用するのがギターのボイシングといえる。)で、開放弦を使ったコードは、当然そのままの形で(6弦全ての音程を保って)上下させる事は出来ないので、0フレット、ナットの部分は、人差し指のセーハ、半セーハで考えて欲しい。(上記のコードをぱっと、ハイフレットで押さえられない人は、ナット、0フレットに人差し指を乗せて、コード全体を高音方向へずらしてみよう。そうすると、人差し指がローコードでのナット、0フレットと同じ役目を果たすのがわかるでしょう。)

上記のダイアグラム6種で注目して欲しいのは、@6弦ルート5度型と、4弦ルート3度型がルートのオクターブで重なるという点 A6弦ルートだけが2オクターブのルート、計3個のルートポジションを持つ(持ち得る)という点。それから、B3度型と5度型は、見ての通り、ルート(低音)の置かれる「フレット」を軸に、それぞれ、ルート以外の残りの指がローポジション展開(配置)するか、ハイポジションに展開するか対称になる、という点。これは、より発展したコードフォームや、コードフォームから、分散和音(いわゆるブロークンコード、スイープ等も含む)や、コードの各音をつなぐという意識で把握する「コードスケール」の使用にも大きく関わってくる

上記の事を踏まえると、R(●m7とかの●ね。)と、コードの種類、(M、m、Dim、7thそれぞれ付加音、テンション)が指定されたとき、「先ず真っ先にルートをどの音で、どの弦で、どの指で取るか」がコードフォームの基本になる。


1.3度型  確定する順序。

R 6弦、5弦、4弦とも、 R.(中指まれに薬指) 3(人差し指) M、m、V7とも。 この二つが確定すれば、7度、6度も自動的に確定。9度等の付加音、テンションも確定。(M7で小指Rは後述)

3度型の特徴は3度が人差し指で確定している事。ルートは主に中指。薬指でルートをとる場合は、m3の6弦R,5弦Rの付加音のために中指を使う場合に限られる。こういう場合は、R、3度の3度の形を逆算して配置する事になる。これは、型として、すぐ憶えてしまうと思うけれど、フォームの配置の「思考」としては重要な要素。


2.7度型(5度型・セーハ型) 確定する順序。

R 6弦、5弦、4弦とも、 R(人差し指) m3(人差し指) M3(中指、もしくは薬指)。どちらかが確定すれば、9度、13度(6度のオクターブ上)等も確定。次に7度。7(人差し指)M7(M3を中指でとれば、薬指)。5度は薬指か小指。しかし、5度を省略する事は多い。省略した分、5度に使っていた指を付加音やテンション、あるいは、オクターブ上の7度に使う。(中指RのM6等は後述)

以上のフォームを理解すれば、m7♭5(短調のIImとして多用する)や、ドミナント7thのオルタードテンション、付加音も容易に配置できる。


もう一つ欠かせない基本的なフォームに、ディミニッシュがある。これは本当に使い勝手のいいコードで、特にギターにとっては型、形としても動かしやすく、響きにおいても、物凄い可能性を持ったコード。

ディミニッシュ=Dim7thは、R、m3、♭5、dim7(M6)という構成音。ディミニッシュそのものの度数は、上のダイアグラムを、1フレット低くずらして考えればよい。もちろん単独でも使われるけれど、ドミナント7thの代理和音として使われる事が多い。つまり、オルタードの9th、♭9を低音位置に置いた、Rを省略したドミナント7th(♭9、5,7,3)と、構成音が全く同じだから。そして、ディミニッシュは、4声が短三度の等しい間隔で配置される和音なので、どれもRに配置できる。つまり、どう配置しても、響きの特性を強く保ち、音高と密度だけを変化させる。広く指板上を見て、ディミニッシュの分布を見ると、ある種の法則性というか、模様、図形が見えてくると思う。これは、♭2、5、7、3を重複させずにどう重ねても、ディミニッシュになるということ。視覚的に、指の感覚的にそれを捉える事が出来る。(*単独で使われる場合も、そもそもディミニッシュの誕生、使われ出した時代から、ディミニッシュは、ドミナントの代理、経過和音としての性格をもっている。バッハの時代にはその使い方(機能が)確定していた。バッハの、器楽、声楽の和声両方とも、特に単調では使われない事が無い。シンプルな使い方だが、参考になる)この辺は詳しくは理論ノートで。

以上で、基本的なコードとダイアグラムが出揃った。大切なのは、コードフォームを、型、形だけでなく、音程と度数で理解、把握している事。コードネームがつけられるコードは、全て、上記のフォームを原型にしている。(ストレッチコードも、開放弦を利用するものも含めて)

*さらに言えば、多少なりとも、楽譜が読める人は、音名で把握すること。これは読譜と運指ノートで説明しますが、読んで弾く、というのは、逆の方向がないと育たない。つまり、どの音を押さえているか、弾いているか、どんなリズムで、という事を把握していれば、同様のパターン(つまり弾ける、体に入っている、分かるもの。そういう程度の内容)は初見でも迷わない。だから、読むだけ、読んで弾くだけの読譜は、半分の事しかしていない。同じスキルが身につくのに、倍以上の時間がかかると思う。「読む」っていうのは、「書く」と常につながっている。楽譜に弱い人は、書くこと。とにかく、書く事。そして、読譜と演奏を密にしたい人は、普段弾いている時も、コードを下から音名で意識するトレーニングをして下さい。

指の配置は、上記のフォームを基本にして、前後関係によって変化する。特にII-Vを代表とした常套的進行には、また、常套的な変形、異種が確定している。単独の響きとしては、5度型の異種として、中指でルートをとり、小指で5度、人差し指で6度、薬指で3度をとる、「6度型」と呼べなくは無いものもあるが、5度型を基本にして試して欲しい。要は、音程関係と配置を理解していれば、異種変形は容易になる。


ここまで読んだ人。コードフォームを理論的に把握しようと思ったら、やはり、コード理論や初歩和声の基本的な用語と仕組みは理解しておいた方が良いと思います。今は、型とその意味、理由の実用を書いているけど、この型にしても、もっと深く把握するには、順序は逆になるけど、3和音の転回を把握していること。これは書き加える予定ですが。4和音、あるいはさらにテンションを加えて・・・というフォームとその響き、またその連結っていうのを、ルートとその3度上に構成される3和音、あるいは4和音。ルートと3度の上に構成される3和音、あるいは4和音と考えると、全てのコードが、3和音の転回を含むものと含まないものに分けられる。また、アドリブにおいても、コードに含まれる3和音を意識するというのはとても有効な方法になる。これって、U.S.T.(Upper Structuer Triad=上方へ構築される三和音)がいかに自然に楽器から出てくるものかって言うことでもあるし、とかくV7がらみでの使用に集中しがちなU.S.T.を、他の機能にもどんどん発展させていく手段になります。また、機能そのものを無化するような二階層三階層の3度推積、あるいは複調をいかに美しく(つまり不協和をコントロールして)使うかという方法の導入になる。やっぱりトライアドには触れておくべきか・・・


で、これらのコードを実際に、どう使うか。ソロ演奏の中で。

@トップノート(主に1,2弦、あるいは3弦)を動かす事で、メロディーとする。

A.コードを強拍、あるいはコードの変わり目で鳴らし、「出来る限り」コードを持続させながら、メロディーを動かす。

B.メロディーそのものをコードの構成音が含む場合は、当然分散和音に近い形になるので、その分持続させやすいフォームを選ぶ。

C.メロが大きい場合は、もちろんコード部分をアルペジオ化してもいい。

D.メロが休符でコードが進行している時は、該当するコードを弾く。

Aトップノートをメロディーとして、ひとつのフォームでは収まらない場合、コードを移動させる。

A.転回する。Rを省略する。

B.代理和へシフトする。

C.リハモして、トップをメロとして扱う。

Bベースラインをスムーズに連結するために、ベース・コードと言う関係、つまり今度はトップのメロが止まっている(音価が長い)場合に、それを(可能ならコードの中声も)持続しつつ、ベースを動かす。

Cメロディーが段落を終えて、待ちの状態(ターンアラウンド等、ちなみにデッド・スポットと言ったり言わなかったり)あるいは、メロの音価が非常に長い場合に、リハモしたり、コード内でトップを動かしたり、単音のフレーズへ行っても良い。

Dテンポが速い場合の楽曲、あるいはそうしたいなら、単音主体にして、メロがトップに来るタイミングを主に、コードをコンピング的にあつかう。その場合は、メロも若干の変更があっても一向に構わない。てか、その方がいい。

Eあるいは、ベースをメロディーとして、強拍にこだわらず和音を適宜、適時に挿入する。

Fトップとベースに特化して、2声として扱う。

で、実際には、@からEを組み合わせつつ、またギター的な機能(開放弦の活用や、ハーモニクス、ブラッシング等のアタック音等々)を活かして使う。でも、@ABが基本で、それだけでも、十分な演奏になる。Cは曲のメリハリのための有効な選択肢。Dは曲によっては最初からそれ。いわゆるランニング・ベース/コードではなくて、これもコード・メロディーと言える。Eは、場合によっては、曲全体をそれで行く事もできる。(ビィラ・ロボスの前奏曲の一番なんかはその好例。)Fは、アドリブでやる場合も、仕込みは充分必要な、ある種のクリシェの発展系と考えて欲しい。でも、慣れればアドリブでも充分可能。


で、とりあえず、出音。Round about midnight のテーマを、ギターリード奏法でソロ演奏すると・・・と言う事で。上記の方法の一番シンプルな使い方です。@ABしか使っていない。(全然単純な事しかやってないわけです。でも、ギター一本で、充分に曲として成立してるでしょ?)後で解説するけど一箇所だけベースラインで、ちょっとギターらしい工夫をしてる。わかるかな?で、’Round about midnightは、セロニアス・モンク(ジャズピアニスト。でもジャズの人としては非常に自作曲の多い人ですね)のバラード。元々は、ピアノ曲、つまりうたモノではなくて、器楽(その後、スタンダードとして歌われてます)なんだけど、それのテーマがリードシートに書かれている。リードシートというのはメロディー一本と、その上にコードと言うのが基本だから、メロディーは、ピアノの右手のパートが単声で表現された形になる。

うむ。この曲、いい曲だよねえ。ある意味ジャズを手段として使っている好例だと思う。ねっとりしたバラードですね。ジャズを聴かない人も、耳にした事はあるんじゃないだろうか?リード譜、一応貼っておきます。



この楽譜をながめると、ぱっと見、ギターには向かなそうに見える。キーもEb(Ebm)だし。でも、弾いてみると出音はまるでギター曲かのように感じると思います。ギターで弾くのに向き不向きって確かにあるけれど、基本的に「しっかりした、いい曲」って弾きやすい。この曲の場合は、「休符、分散和音、粘りのあるメロディー」という形式が最後まではっきりとしている。だから、分散和音のところで、コードのベースが保持できなくても、充分なコード感が出るわけです。リードシート奏法で弾く分には、技術的に特に難しい所はぜんぜんない(音源がアレな演奏なのは、僕の責任だからさ・・・)。

あと、大事な事を書き忘れてたけど、一般的にギター譜は、実音より1オクターブ高く表記されている。逆に言うと、ギターの実音は、ギター譜より、1オクターブ低いわけです。つまり、普通の楽譜(この場合上記のようなリード譜とか。)を弾く場合は、ギター譜で慣れている人は、1オクターブ上へ頭の中で変換しながら弾くようにしてください。慣れればどうって事は無い。で、リードシート奏法に限って言えば、こういう編曲もの(編曲されたもの、あるいはリードシート奏法的なソロギター)を初見で弾くよりも、リード譜を初見でソロ演奏化する方が、ずっとずっと楽です。で、編曲後のギター譜。これは、ギター表記ね。タブ譜付きました。で、Ebm表記で書いた。



この曲は、リード譜は、Ebのメジャーの表記だけど、実質Ebmの曲。(*指摘があって思い出したんだけど、以前、ピアノでコピーしたビルエバンスのはEbm表記だった。ピアノはEbmで表記するのが普通だと思う。でも、管がEbが読みやすいからか、リードシートにはEb表記とEbm表記の両方がある曲です。曲想としてはEbmかなあ?場合によっては一小節目の一拍をE7で書いてあるものもあるし、一概に言えないけれど・・・)でも、譜面からの印象は面倒で、弾いてみると案外単純と言うパターンだと思う。(あと、これは基本的なリードシート奏法の編曲法で和声付けしてるものなので、音源の演奏内容を直接に反映してるわけじゃありません。ベースのタイミングを少々ずらしたり、アルペジオ出来る所はやってたりする)。 基本的にベースを4拍子で入れると良好。でも、無理に入れる必要はない。メロディーがシンコペーションしているところにはぜひ入れたい所。で、メロディーが、典型的な3拍目に頂点(強調と帰結の両面。必ずしも最高音ではなく。)が来るアウフタクトの曲だから、ソロだからこそ、そういう盛り上がりを、おぼれない程度には出したい。でも、その頂点と流れは、ビート、ベースラインを、ダウン気味に(強拍を強調して)弾く事で逆に浮き出すものなので、やりすぎると・・・こういうことを書き出すと、アナリゼ(アナライズ・楽曲分析)が始まってしまうので、アナリゼノートも別に作る予定。

解説。 詳しくギター・リードシート奏法に入る前の概論として、この譜面の説明をすると。使っているコードは全て基本的なもの。編曲的には、先ず、リードシート奏法の@のD.「休符」で、指定のコードDmをDm79で鳴らして、メロディーの分散和。2拍目のEbmM7/Dは、ちょっと工夫をした所で、始めのBbを4弦でとって、2拍目の真ん中で開放にしてDを鳴らしている。ベースが細かく動く印象になる。けど、ここは必ずしも入れなくていい音です。Eb−D−Db− で、次のCdimのルートへ下降するベースラインのクリシェだけど、Dは省いても充分和声の表現は可能だと思う。で、2小節目のAbm7 Db7のII-Vは、これもまた説明するけど、II-Vの和声付けは、どちらか一方、もしくは両方のルートを省略しても、充分II-Vが表現される。ギターの場合特にルートを入れると重すぎる響きになる場合や、運指の上でその方が楽な時はルートは抜いていい。で、このAbm7 Db7の場合は、R抜きの7度低音のAbm7,で、Db7は、代理のディミニッシュを使っている。このコードの運びは、弾いてみると「はまる」感じに弾きやすいので、多用するようになると思います。で、3小節目のAb7は、最初のCの音をディミニッシュでとって、7度は5度フォームで。7thのルートを除く構成音がトップの時は特にディミニッシュに代理すると良好。で、このばあいは、3度→7度と言う動きなので、Cの方をディミニッシュでとっている。難しそうに見えるかもしれないけれど、これもパターンになる。4小節目は、全部5度フォーム(クラシックの和声で、こんな和声付けしたらビンタだけど、5度で押していっても美しいよね?アリです。この平行5度の話も後述)。音源ではアルペジオにしてる。5小節目は、音源ではメロをオクターブ下げてる。別に楽譜のままでもいいんだけど、ベースラインの動きと雰囲気で、そこで、「ちょっと重くしたい」って時は、メロをオクターブ下げるのは有効な手段だと思う。で、この辺まで書いたら、全体の弾き方は出尽くしてる感じだな。で、この曲は、ジャズ・スタンダード(ジャズの人が書いた曲でスタンダードになったもの)なので、リハモの余地は少なめ。ちなみに当時(まあ、今も)のスタンダードを、ジャズの手法で編曲し、アドリブするのが、スタンダード・ジャズ)。ここから先は、実際に「リードシート奏法の実用」で詳しく。 でも、もっと単純な曲から入ります。



ギター・リードシート奏法(仮名)の実際

いつか王子様が(Someday my Prince will come)のリードシート。で、その編曲です。


編曲の解説

この曲は、リードシートで見る通り、3拍子のタイムの中で、コードに対してメロディーが付点2分音符で一つから、4分3つまで。つまり、コード:メロが、1:1〜1:3で、休符は無し。「強拍でコードのトップをメロディーとして鳴らして、コードを持続しながら、弱拍のメロディーを操作する」という基本を応用しやすいパターン。では、さっそく、実際的にはどういう順序で、コードの配置を選んでゆくか、その実用を順を追って説明してみる。

@一拍目のメロとコードの関係を見る。

これは、コードにとってメロディーが何度であるかを先ず見るということ。例えば、1小節一拍目Fは、B♭M7の5度。即、R,M7,3,5というボイシング(フォーム)を確定できる。2小節目第一拍、B♭は、D7の#9th、3拍目のF#は、そのまま3度。これもほぼ自動的に確定できる。リードシート奏法の第一段階は、R、3、7度とメロディーの4声を基本にするので、1~2小節の動きは、7度型(M7→7th)が平行移動している。(7度の平行を避ける方法は後述。でも、7度の平行は、5度の平行と違って、4声では多用するし、いわゆる禁則ではない。というか必然の一部になる。これも後述。)

最初は、リードシートの上に度数を振る(鉛筆とかで)といいでしょう。下のリードシートは、度数入り。スペースの関係上、ちょっと建て込んでしまってるけど、書くとわかりやすいでしょう?

   余談ですが。この、メロディーを和音での度数で認識するって言うのは、楽曲の分析に欠かせない方法。この曲で見ると、動機(たーーん、たあーた、たあーた、たあー♪てのね。メロディーの形、単位。)と、それぞれのコードでの非和声音の扱いのパターン(これも、和声の動機、例えば、オルタードが3度へ解決(跳躍も含めて!)が、連動している所、6、7小節ではそれを変形させて、IImのルートへ9度を解決させて、そのまま同音をVの5度からの順次の上昇の盛り上がりへ持っていくところとか。見事だよね。素晴らしいと思う。動機を縦(和声との関係)と連動させている部分は、後半にも出てくる。それぞれ、二回の繰り返しの後半部を盛り上がりへもっていく形。作曲者が、こういったことを、この曲を書くときに意識したかはともかくとして、「美しいメロディー」って、ある種の共通点がある。楽曲分析ってそういう共通点を抽出して、自分の書き方へ加えるための物です。だから、これも実用。で、楽曲分析をしてみると、曲の和声付け、演奏の内容(強弱とかも含めてね)が、「メロディー主導」なんだってこと、前に書いたけど、納得できると思う。

上のコードにおいての度数を見渡すと、特に難しい扱い(つまり、コードと同居出来ない音、いわゆるアヴォイド)の音は無い。つまり、R,3,5,7の和声音か、テンションだけ。なので、そのままトップノートをメロディーに出来る。(1、2、3、4、5、9、10、11、13、14、15、21、22、23、24各小節。編曲譜では、21小節から多少の工夫をしている。後述)

A弱拍の扱い

弱拍(この曲の場合は3拍子なので、一拍目以外)の音の扱い。

A.和声音で、一拍目に確定したフォームの中に含まれる場合。そのまま弾く。(1、2小節など)

B.和声音で、一拍目に確定したフォームの中に含まれない場合。

フォームを崩さず、指が届く、つまりフォームを変形して弾ける場合、そうやって弾く。(7、8、12、17、18、19、20小節など)

フォーム自体を動かす。(6小節。場合によっては2小節も)

B7th あるいは IIm7−V7の扱い

7th この曲の場合、6小節に注目して欲しい。G7の♭13(m6)が強拍のメロになっている。で、3拍目でG7の3度へ解決(用語注釈作ります)している。ここは、5弦ルートの、5度型、G、D、F、B、E♭と音をとれば、そのまま、E♭→Bと行けるんだけれど(実際それでもいい響きでしょ?)、V7の扱いとして、特にオルタードテンションの時は、R、5度を省略して、3、7度とオルタード二種なり三種と組み合わせるというボイシングをしている。ちょっと難しいでしょうか?つまり、簡単に言うと、V7は、個性の強いというか、「不安定」が個性の和音なので逆にその分型に自由があるということです。これもパターンになるので、詳しくダイアグラム入りで後述します。

IIm7−V7 4小節目。あ、今気付いたけど、リハモしてたのか。元はG7だけなんだ・・・。まあ、いいや。ともかく、原曲もIIm7−V7と思って読んでください。つまり、Dm7−G7ね。ここは、コードフォームのところで述べた、IIm7−V7のような常套的進行の常套的フォームの連結。トップのGを持続させながら、下3声を動かしている。で、G7はいわゆる「裏」のD♭7ですね。ううむ。「裏」とか初めて聞くって人には、どう説明しよう・・・さっき、V7は不安定が個性と書きました。なぜかと言うと、G7は、キーがCの時に、Cへ向かう緊張の和音な訳です。緊張→落ち着き、解放。ってのが和声(和音の進行)の基本的な約束っていうか、文法と思ってください。で、G7のBとFの不安定が、CMのCとEへそれぞれ反対の方向、BはCへ上昇。FはEへ下降して、ド、ミのメジャーな響きへ落ち着くと。うん。で、そのFとBがV7の個性だから、FとBを含んで、それなりに形になってる和音は、V7の代わりに使えちゃうよ、というわけで、わかりやすく、D♭、F、A♭、C♭=Bの4声つまりD♭7がV7の形でしかもF,Bを含んでいて、さらに、D♭は、半音下降してCへ解決も出来るし、と、V7にとって、上へ♭5、下へも♭5の関係の音がルートのV7を「裏」とか、言う訳です。ディミニッシュの代理も同じ原理で、V7の3、7度を含んでいるから・・・という理屈です。この辺も詳しく書くべきだろうか。別のノート、理論ノートとか、初歩和声とか。ううむ。しかし、代理和音の仕組みは実はかなり発展性があるので、それはそれで書きます。

*II−Vでのトップの持続と、その常套的ボイシングについて、少し補足。

II(2、4、6、T)とV(5、7、2、4)は先ず、共通音が2,4と二音ある。和声法の基本の一つに、「異なる和音を連結する時、共通音はそのまま保持する。」ってのがある。これはトップに限らない、むしろ内声(トップ、ボトム以外のコード音)の扱いもそう。IIの5度である6も、V7にとっては9thとして、II9の場合は3をV7の13thとして、またII6の7は、そのままVの3度として持続出来る。構成音はどの音もトップに持ってこれるわけなので、一つの音に対してII−Vが和声付けしてある場合は、トップを保持しながらコードを鳴らすことになるわけ。これはII−Vに限らないけれど、Vが持続する音を「受け取る」立場だとすると、非常に懐が広い。Tと、#IV以外(VのM7)の10音がVの構成音と考えれば、その全てがVに向かっては掛留出来るという事。これを、II−Vのなかで、Vへの先取音の群れとして使うなら、IIでのフレージングはかなりアウトになるけれど、続くVへ吸収される緩やかで、実用的な音使いになる。

また、VがII−VDivisonつまり、分割される事が常套的なリハモの一つと言うのは、Vの方が既にII(サブドミナント)を内包していると考えても良いと思う。Tの扱いだけが、そこでは問題になる。で、それを経過的に扱うと、いわゆる「コンバージョン(転換)」的な「アドリブ」の方法論となる。今度は線としてのIIを、Vへ対応させると言う事になる。つまり、コンバージョンはインサイドのための、経過的実用と言える。

:*(興味のある人、ここまで読んで意味の解る人は読んでくださいね。)さらに、先取音の群れとしてのアウト→インと、経過的実用としてのコンバージョンを、ダイアトニックだけでなく、5音階、その他のモードとして扱う事が出来る。V7(Alt.)での実用的なモードとしては、♭VIメロディックマイナー、IImブルースや、♭VIIブルース。Imブルースも、トニックがIだけれど経過的に扱えば有効だし、特に旋法の持つ響きは、すでに和声に依存しなくても独立した個性を持っているので、Iを積極的に使っても独特の響きを出す。IImブルースはIIでは♭5が重い不協和感を出すけれど、IIm7を充分に表現するモード。で、IImブルースのまま、Vへ突入しても、違和感は無い。この場合は、後続のVAlt.から導き出されたモードで、Vまでを経過するコンバージョンということ。二段階の思考を経過的にやってしまう。つまり、経過的なラインを積極的に使うと言う事になる。

コンバージョンというと、Dorianが代表的で、Giant Steps等々の「速くて難しい曲」のための、まあ、消極的な思考と言ったら反論されると思うけれど、そういう経過的な使い方が一般的だと思う。けれど、上記の二段階、三段階の思考で導き出されるモードのコンバージョンの可能性は実は結構広い。「Someday my Price will come」の音源のアドリブでやっているのは、マイナーコンバージョンを、Doriaではなくて、Phyrigiaで、また、Doriaから、レミファラシレ、つまり、ミファラシレミの日本旋法のさらに根音が移動したモードとして導き出して使ってみた。この曲のIVでの#4を、非和声音でなく、11thの響きとして積極的に扱うと、日本旋法を導入する事に何の違和感も無い。9〜16小節も、DmをPhyrigiaとして捉えると、D♭Dim.以外の全てで、Dの陰旋法がインサイドになる。インサイドでありながら、強烈に旋法していると思う。IIIm−IImという文脈に限らず、特にマイナーを足踏みする進行では、VIm(あるいはIm)であっても、有効だし、Vでの使用も、ミファラシレミは当然インサイドで、トライトーンを含み、アヴォイドがなく、なおかつ独特の響きを出す。Tへの回帰、帰結もスムーズだし、ファの扱いによっては、メジャーキーでのTでも、かなり面白い響きを出す。

Cターンアラウンド、デッドスポットの扱い

とりあえず、ここまで。12/22 15:00

音源 で、やはり譜面通りには弾いてません。テーマの二回目をルバート気味に弾いて、譜面のアウトロを導入にアドリブに入ってしまった。で、アドリブは前半のリピートなしの16小節分だけで、一回りして、テーマに着地。よくわからない構成だし、荒いし・・・これは録り直します。アドリブの内容の説明は後ほど。(ちなみにアウトしてる所は厳密には1小節だけ。でもアンサンブルの中でやっても、かなり緩やかなアウトでしょう。この使い方は、美しいなあ。おそらくジャズマニアでも、いつか王子さまが・・・に限らないけど・・・のコード進行での、この音使いのアドリブは聴いたことないと思う。僕も他には知らない。)

編曲譜の説明も後ほど。

ホワイトクリスマス。コードの音は「出来る限り、持続する」つまり、コードフォームを持続させて、トップを動かしてみてね。 

なぜかホワイトクリスマスのタブ譜だけ追加しました。これはよく出来た曲なんだけど、単純なだけに難しい。Cってのも。解放弦使ったり、多少の工夫はしてるけど、このままだと僕としては表現しにくい。かなりリハモしないと鳴り難い曲。上の楽譜はちょっとだけ、代理使ってる所と、デッドスポットをリハモ。編曲の説明は後ほど。これも美しい曲だよねえ。胸が痛くなるような曲ですね。 

 

あまりに感傷的な曲なので、ボサのリズムアレンジも載せてみる。正確にはこの譜割では、「ボサ的」程度か。でも向こうの人(南米)とか、ボサの人は、これくらいのパターンでも、ホントにボサになるんだよねえ。 ベース/コードの使い方は、ボサ・ノヴァが、現代的には元祖と言えるでしょう。ランニングでは無いけど。上の編曲譜は、その辺を多少工夫してる。ボサ・ノヴァに関しては、理論ノートの「リズムとジャンル」で詳しく書く予定。でも、ソロ演奏では、特に、このリズムは使わない手は無いよね。よくあるのは(よく、ねえか?)バラード調にたっぷり感傷的に始まって、いきなりガンガン、シンコペーション入れて、ボサで行く。やっぱ、無いか?ソロでは聴かないですね。てか、ボサの人で激しい人なら、やるか。でも、合奏ものではよくある。こういうリズムは、実は、うるさいくらい鳴らしてしまっても、いいかも。アドリブも走って。 あと、コードが大きいところ、音価が長い所は、どんどん遊んでください。アルペジオにするもよし、ばーんって鳴らしちゃうのもいいし、単音で行っても実は面白いし。と言うか、全体的に大きいんだよね。

自分なりに変形してみてください。そうすると、それがアドリブの元、「仕込み」になるんだよねそれが同時進行的に出来れば、使えるアドリブになる。曲を一回つかんだら、時間を少し止めて、同じ所を繰り返して、自分なりに変形させてみてくださいね。このままを弾くんだったら、売ってる楽譜(ありがちな、ほら、Y○AHAさんとかの、タイトル換えてシーズンごとに出る奴)を弾くのと変わらないわけだから。

つづく

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